[意匠] 2021年公報から秘密意匠を適用している出願人ランキング

自動車・家電

トップ10をみると、自動車や家電業界の会社が多い。

インターネット利用による公報発行サイトより2021年に公開された案件を集計してします。

意匠公報の秘密意匠適用ランキング(出願人編)

意匠法には、意匠の公開時期と実施時期の調整を図るために意匠登録出願をして設定登録されてもそれを公にしない秘密意匠制度があります(意匠法第14条第1項)。今回は、秘密意匠を適用した出願人ランキングです。6件以上適用している出願人のランキングを表示します。

順位	出願人	公開数
1	トヨタ自動車株式会社	79
2	三菱電機株式会社	75
3	ブラザー工業株式会社	73
4	本田技研工業株式会社	68
5	パナソニックIPマネジメント株式会社	67
6	日産自動車株式会社	66
7	ソニー株式会社	61
8	株式会社小泉製作所	51
9	セイコーエプソン株式会社	46
10	高野朗	43
11	富士フイルム株式会社	39
12	株式会社NTTドコモ	34
13	エルジーエレクトロニクスインコーポレイティド	32
14	小林製薬株式会社	31
15	山崎実業株式会社	31
16	能美防災株式会社	25
17	大塚元博	25
18	ウェイモエルエルシー	24
19	コクヨ株式会社	22
20	株式会社タカギ	22
21	TOTO株式会社	21
22	株式会社ホタルクス	20
23	ヤマハ株式会社	19
24	株式会社明治	18
25	プラスワン株式会社	18
26	アップルインコーポレイテッド	17
27	高周波熱錬株式会社	17
28	株式会社SUBARU	17
29	スズキ株式会社	16
30	花王株式会社	16
31	株式会社KOKUSAI ELECTRIC	16
32	フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム	15
33	プーマエスイー	15
34	ローム株式会社	14
35	株式会社LIXIL	14
36	株式会社フェリシモ	13
37	アロン化成株式会社	13
38	ロート製薬株式会社	13
39	三菱自動車工業株式会社	13
40	オムロンヘルスケア株式会社	12
41	株式会社ブリヂストン	12
42	横浜ゴム株式会社	12
43	TOYO TIRE株式会社	12
44	株式会社 MTG	12
45	竹本容器株式会社	12
46	ニプロ株式会社	11
47	エア・ウェアーインターナショナルリミテッド	11
48	ジャパンパイル株式会社	11
49	株式会社丸山製作所	11
50	フィットビットインコーポレイテッド	11
51	マツダ株式会社	11
52	岐阜プラスチック工業株式会社	10
53	株式会社丸安商会	10
54	ホーチキ株式会社	10
55	レスメド・プロプライエタリー・リミテッド	10
56	フェイスブック・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー	10
57	株式会社ゼンショーホールディングス	10
58	リンナイ株式会社	10
59	株式会社ロゴスコーポレーション	10
60	京セラ株式会社	9
61	キヤノン株式会社	9
62	華為技術有限公司	9
63	アジアホンダモーターカンパニー・リミテッド	9
64	株式会社ノザワ	8
65	住友電装株式会社	8
66	株式会社スリーダム	8
67	アスベル株式会社	8
68	有限会社竹家	8
69	株式会社貝印刃物開発センター	8
70	トヨタ車体株式会社	8
71	株式会社日立製作所	7
72	株式会社大林組	7
73	興和株式会社	7
74	イエティクーラーズエルエルシー	7
75	株式会社大塚製薬工場	7
76	住友ゴム工業株式会社	7
77	株式会社伊勢藤	7
78	オリヒロエンジニアリング株式会社	7
79	未来工業株式会社	7
80	デンカ株式会社	6
81	大日本除蟲菊株式会社	6
82	ピジョン株式会社	6
83	楽天モバイル株式会社	6
84	株式会社オーテックジャパン	6
85	東罐興業株式会社	6
86	株式会社トップ	6
87	理研興業株式会社	6
88	ソニーデザインコンサルティング株式会社	6
89	大日本印刷株式会社	6
90	日本航空電子工業株式会社	6

感想

どの分野のメーカーも秘密意匠を適用しているように思われますが、おおまかな傾向として、自動車業界は、積極的に利用しているように思われます。トヨタ、ホンダ、日産がトップ10に入っているからです。ただ、自動車でデザインを重視していると思われるマツダが51位なのは、ちょっと驚きでした。車種を限定しているのか、統一的なデザインをしているから部分意匠でデザインをカバーできているのか、適用数は、他の自動車会社より少ないようです。

家電等も秘密意匠は、使用されているように思われます。特許法・実用新案法にはない意匠法ならではの制度なので、各知財部は、うまく利用しているものと思われます。

最後にとても気になったのは、TOP20の中に個人が2名も入っていることです。他の企業と並んで秘密意匠をそれだけ出願するというのは、どういうことなんだろう?　デザインして売り込みをしている方々なのでしょうか?　少し気になります。