ドラマ「それってパクリじゃないですか?」にはまる~ネタばれあり~

ドラマ

久々に見始めたドラマ「それってパクリじゃないですか?」が面白い。「下町ロケット」「恋ノチカラ」と類似性を感じる。

水10のドラマ(日テレ)

特許事務所の方々に教えていただいたドラマ「それってパクリじゃないですか?」は、2023年4月から始まっているドラマ。主演:芳根京子さんで、わきを固めるキャストも常盤貴子さんなど充実してます。ただ、2023年4月30日現在、第3話までいっているのですが、視聴率は若干下降気味。波留さん主演の同時刻にフジテレビでやっている「わたしのお嫁くん」は視聴率が伸びてるってネットニュースになっているというのに。

そこで少し応援がてら自分が気に入っているところを書いてみます。

好きなところ

先に、私が気に入っているところを書いてしまいます。気に入っているところは、主人公:亜季が働いている会社「月夜野ドリンク」の描かれ方です。このドラマでは時々会社「月夜野ドリンク」の外観が出てきます。古びた鉄筋コンクリートむき出しのような建物。これがなんとも趣があって好きです。会社の内装も少し古めかしくて、中で働くキラッキラの俳優さんたちとのコントラストがいい。なんか「下町ロケット」に通じるものがあるなぁと思っていたら、同じ脚本家さんでした。もっというと20年も前の深津絵里さん・堤真一さん主演だった「恋ノチカラ」に相通じるものを感じます。働いている会社の外観が素敵。ロケ地が気になりました。

そしてなんといっても取り扱うテーマが知財(特許・商標等)。今、自分が特許業界に身を置いているだけに興味津々です。弁理士試験の勉強をしたことがある身としては、「うそ~」「っなわけないでしょ」と一喜一憂して観てます。

第1話「盗まれた発明」

何気なく見始めた第1話。内容は、発明が盗まれ、その盗まれた経緯の犯人探しから始まる。主人公の亜季が疑われて、その濡れ衣を晴らすというものでした。テーマになったのは「冒認出願」。冒認出願から権利移転という経緯をたどるのですが、最初に感じた違和感が、飲み会の場で話して、その話した相手の人が先に出願し、月夜野ドリンクの出願が拒絶されたという出だし。これも冒認出願として、ドラマの中では取り扱っていたのですが、飲み会の場で話したなら、そしてその結果として「知られ」たなら、『単なる新規性の喪失でしょ』って思ってしまいました。百歩譲って、飲み会の場でなんらかの情報を盗まれ、先に出願されたのなら「冒認出願」としていけるかなと思い、スルーしていましたが、最後の落ちに使われたシーンは、絶対、守秘義務のない人に話してるでしょってものでした。これ「冒認出願」になるの?と思いつつ、ドラマでは「冒認出願」→「権利移転」→「使用権の契約」とめでたしめでたしで終わっていました。

上のような疑問を持ちつつ、知財の用語を解説しながらの上司と部下、会社同士の競争など面白味満点の初回でした。日テレの第1話のページのリンクを貼っておきます。

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/story/01.html

第2話「パクリとパロディ」

第2話は、「ただ乗り」に関連する商標権侵害(明確にはドラマで言及されてない気がする)。月夜野ドリンクが持っている「緑のお茶」にたいして、他社が「緑のオチアイさん」の使用が侵害ではないかという話です。知財の仕事をしている人なら誰でも?!知ってる「白い恋人」と「面白い恋人」を引き合いに出して説明する部分は、なんとなくほくそ笑んでしまいました。「ぶっこんできたなぁ」っと。今回は、「追従して真似していた」とか出てきて侵害である感じ満載。ただ、主人公亜季が侵害している他社の純粋さに触れて、おかまいなしにしてあげたいというヒューマンドラマに仕上がってた。個人的には商標がめっちゃ不得意だったのですが、ドリンクの容器の「緑のお茶」と、お茶の髪のパッケージの「緑のオチアイさん」が類似しているのか? と気になってしまいました。「ただ乗り」は明白だから、不正競争防止法か。ドラマの中でも不正競争防止法って言われていたかもしれません。

視聴率が落ちてしまったとのニュースを見てしまったのですが、第1話に比べるとわくわく感がなかったかもしれません。ちょっと知財の重要さと人情との間で折り合いをつけた感じのエンディングで、「う~ん」となってしまいました。

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/story/02.html

第3話「侵害予防調査」

第3話は、「侵害予防調査」というタイトルになってはいるものの、開発と知財との協業を扱ったモーレツ社員たちの奮闘でした。ドラマの中では、われら知財関係者がとてもお世話になっている「J-Platpat」が出てきます。にんまりしてしまいました。また主人公亜季の上司の「できる限り」vs「できうる限り」の「う」のありなしで意味合いが違うなど、知財業界では重要な言葉の選定の大切さなども訴えかけている内容でした。その他にも「および」の言葉の説明があったり、知財関係者として「うんうん、わかる」と納得する話題が盛り込まれていました。原作の良さを感じました。

普通のドラマとしても「仲間」「ライバル」「協業」「上司vs部下」といった人間関係も描かれており、とても面白い内容でした。個人的には人情ものでチープな感じの第2話と友情やがんばりが出てくる第3話は入れ替えて放送して欲しかったと個人的には思いました。視聴率の低下を防げたのではと。ただ、実際は第2話から第3話も視聴率落ちているようです。先に書いた同じ時間にやっている「わたしのお嫁くん」の視聴率が上がっているで食われているのかもしれません。

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/story/03.html

まとめ

2023年4月30日現在でドラマ「それってパクリじゃないですか?」の第3話が終わりました。知財を取り扱った稀なドラマです。知財業界にいるものとして、見続けたいな思っております。ちょっと視聴率は下がり気味ではありますが、この記事を読んでくださったみなさんが興味を持っていただいて、観ていただけたらうれしいなと思って書いております。TVerでなぜかまだ過去の第1話から第3話まで観られます。是非、観てみてください。

そして、第4話を楽しみにして待ちましょう。

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