持ち運びPCとしての役割を終えて
VAIO C1VJを購入したのは2000年頃のことでした。初期搭載OSはWindows Meでしたが、後に動作の安定したWindows 2000へとアップグレード。モバイルPCとして毎日のように持ち歩き、限界まで使い倒しました。
しかし、2004年頃になると流石にスペック的に古くなり、メインマシンとしての使用頻度は徐々に減っていきました。
Linux機への転身と自宅サーバー立ち上げ
使わなくなったVAIO C1VJですが、そのまま眠らせておくのはもったいないと思い、Linuxの勉強用マシンとして活用することを思い立ちました。購入当時に大きな話題となった低電力CPU「Crusoe」は、消費電力を抑えたい24時間稼働の自宅サーバーにもうってつけの存在だったのです。
2003年頃、OSにFedora Core 2(おそらくこのバージョンだったはず)をインストール。Webサーバーの「Apache」、Javaサーブレットコンテナの「Tomcat」、CMSの「Roller Weblogger」、データベースの「MySQL/MariaDB」を組み合わせたブログサーバーの構築に挑戦しました。
ドメインにはDynamic DNS(homeip.net)を利用し、SSL対応も行ってhttps://ichigo.homeip.netとして公開を開始しました。
| 項目 | スペック / 特徴 |
|---|---|
| 型番 | PCG-C1VJ(Sony VAIO) |
| 筐体 | 横長のアスペクト比を持つ超小型ウルトラモバイルPC(紫色のマグネシウムボディ、ウルトラワイド液晶) |
| CPU |
Transmeta Crusoe TM5400 (600MHz) ※コード変換ソフトウェア「Code Morphing Software」を採用し、省電力・低発熱を極めた特徴的なCPU |
| メモリ | 標準128MB(最大256MB) |
| ストレージ | Ultra ATA 12GB HDD |
| 液晶 | 8.9型 UWXGA(1024×480ドット)TFTカラー液晶 |
| カメラ | 画面上部に35万画素の「MOTION EYE(CCDカメラ)」を内蔵 |
| 初期OS | Windows Me(後にWindows 2000へアップグレードして運用) |
Java製CMS「Roller」の苦労と、24時間稼働の日々
当時はまだどのブログシステムがデファクトスタンダードになるか分からない群雄割拠の時代。あえてJavaで記述されたRoller Webloggerを選んでみました。
データベースとの接続設定などにはかなり苦戦しましたが、苦労の末に無事立ち上がったときの感動はひとしおでした。完成したブログサーバーは自分だけでなく、会社の同僚や友人たちにもアカウントを配って使ってもらうことができました。
省電力CPU「Crusoe」のおかげもあって、24時間365日フル稼働させても電気代は月々1,000円程度。ノートPC型ゆえにバッテリーが簡易UPS(無停電電源装置)の役割を果たしてくれるというメリットもありました。
このサーバーの稼働実績は、今でもウェイバックマシン(Web Archive)にひっそりと残っています。
当時のアーカイブ: https://web.archive.org/web/20041231024529/http://ichigo.homeip.net/index.jsp
突如訪れた終わりと、自宅サーバー運用が得させてくれたもの
順調に運用を続けていた自宅サーバー1号機ですが、2008年、私の個人的な事情により急遽サーバーを停止せざるを得なくなってしまいました。使ってくれていた友人たちに事前の告知も何もできないまま閉鎖してしまい、本当に申し訳ない終わり方をしてしまったと今でも反省しています。
それでも、ウェブアーカイブに残されたわずかな記録が、確かにあの場所でサーバーが動いていたという証拠になってくれています。
このVAIO C1VJでの試行錯誤こそが、私の「自宅サーバー運用」の原点であり、Linuxやネットワーク、Webアプリケーションのインフラを学ぶ最高の教材となりました。
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