National Phaseのなぞ
3年?!
国際段階の情報が正確でないことは、前のひと言に書きました。今回は、出願から移行までの期間が平均でどれくらいなのか調べようと、調査をしてみました。そうしたところ移行日(Entry Date)の情報さえ正しくないことが分かりました。例えば、出願番号PCT/JP2013/067549のアメリカ合衆国への移行は、3年経ってからの移行となっています。通常、優先日から30カ月で移行しない場合、取り下げ擬制となっています。
出願前に移行?
次に驚いたのが、移行日が出願日より前にある案件も存在すること。出願前に移行なんて… 調べてみると大半が中国への出願。しかも、優先権があるものばかり。優先日を移行日にしているようです。他の案件を調べてみると移行日と出願日が同じになっていました。つまり、WIPOの公報サイト(https://patentscope.wipo.int/)は、中国の案件について、移行日が優先日か出願日にしているようです。国を通して同じ基準で公開してもらいたいものです。
日本への平均移行日
受理官庁を日本国にしているPCT出願の日本への移行日の平均は、493日でした。日本の出願は、目立って変な案件がなかったのですが、PCT/JP2013/060075については、出願から移行日までの日数が、1,085日でした。特許法の第184条の3条移行の法律を見てもどうしてこのような数字が表示されるのか理解ができませんでした。どなたかわかる方がいらっしゃいましたら教えてください。
あと、出願と同時に移行をしている案件もありました。0.3%ですが。この場合、早期審査を申請しているのでしょうか。国際調査報告書は、どうなるのでしょうか。拒絶理由通知と同じだったりしないのでしょうか。いろいろ疑問がわきました。今後、データ整理ができれば細かいところまで集計して、面白い出願を追跡していきたいと思います。データ収集をはじめて少し面白いと思ったところです。