[PCT] DAS用アクセスコード(PCT関連)

📅 Dec. 28, 2016 PCT

Digital Access Code (DAS)

日本国特許庁をはじめ多くの特許庁が、Digital Access Code (DAS)のサービスを始めています。DASサービスは、パリ条約等の優先権主張を伴って出願する際にアクセスコードと呼ばれるコードを記載すれば優先権書類の提出を省略できると言うものです。優先権を伴った出願を受領した各国の特許庁は、WIPOに対して、アクセスコードを元に優先権書類をWIPOから閲覧することができるという仕組みです。日本は、PCT加盟国でない台湾ともアクセスコードでの出願ができるようになっています。DASサービスは、優先権書類を取得する手間とコストとを省略することができます。実際に平成28年3月20日からは、すべての国内出願に対して、その受領書にアクセスコードが記載されることになったため、アクセスコードの取得は、無料です。対して、優先権のため謄本を取るには、申請書類の費用に1,200円、時間としては数週間必要になります。今時、DASを利用しない選択肢はありません。

PCT出願での利用

国内出願には、自動的にアクセスコードが付与されますので、その国内出願を優先権としてDASを使ったPCT出願することができます。日本国特許庁において、「デジタルアクセスサービス[DAS]の参加庁/機関について」の情報を提供しておりますが、その中の「優先権書類の取得庁」について、国際事務局IBも含まれております。 したがって、PCT出願時に優先権の情報と共にアクセスコードを入力して出願すれば改めて優先権書類を国際事務局に送付する必要がありません。インターネット出願ソフトでは、優先権主張の情報を入力する画面に、アクセスコードを入力する欄があるので、そこに入力すれば、OKです。 次に、DASを使って出願すると、WIPOが提供するDASサービスが使えるようになるので、そのDASサービスについて説明をします。

WIPOのDASサービス

以前、紹介したWIPOでのePCTのアカウントを作成すれば、WIPOが提供するDASサービスにもログインすることができます。ePCTのみならずDASサービスにもログインできるので、やはりePCTのアカウントは作成しておいて損はないと思います。以下のURL(https://www3.wipo.int/dasapplicant)からログイン画面にアクセスできます。 ログインすると、[応募者ポータル]タブ画面の中に[ワークベンチ]及び[通知]タブがあり、既定では[ワークベンチ]タブが開きます。タブ名は、[応募者ポータル]、画面タイトルは、申込者ポータル。英語は、いずれも[Applicant Portal]。なので本当は[出願人ポータル]という訳が正解ではないでしょうか。応募者・申込者共に残念な訳です。少なくとも整合性はとってもらいたかったところですね。 [ワークベンチ]タブ画面には、アクセスコードを追跡する画面が表示されます。ePCTの場合は、ポートフォリオを使って案件を分類できましたが、DASサービスは、ないようです。画面右上にあるフィルタに検索機能が付いているので、数が増えた場合は検索して使ってくださいとのことと思われます。では、実際に案件を追加してみましょう。 [参照対象を追加]をクリックすると、優先権書類の情報を入力するための画面が表示されます。記入の難しいのは、優先権番号に「JP」といった国情報を入れるところですが、メッセージに例も記載されており、分かりやすい画面となっています。また、「JP」と入力すると、画面下に出願番号の表記法も表示され、とても親切なユーザーインターフェースです。出願日、アクセスコードを入力し、[追加]をクリックしましょう。 すると優先権案件が表示されます。とても簡単に追加できます。優先権案件に対して閲覧できるサービスは、謄本の代わりとなる先の出願の書誌事項です。その他は、DASを利用した外国の特許庁の情報が表示されます。 (謄本の代わり) (外国の特許庁の閲覧履歴) 今回の例では、中国の特許庁が閲覧した情報が表示されています。この様に優先権を主張して中国に出願されたことが確認することができます。 その他に、[通知]タブがあり、DASに関する通知が表示される画面です。 WIPOには、DASによる世界各国の特許庁からアクセスされたの情報提供がされています。

PCT出願自体のアクセスコード

次に、PCT出願自体のアクセスコードが取得できるのかという疑問が生じます。結論を先に言いますと、現時点ではできません。WIPOは、DAS サービスが利用できる国を「Participating Offices」サイトにて公開しております。その中に「Depositing Office(提供庁)」として、Japan Patent Office (日本国特許庁)が含まれておりますが、対象範囲が、「国内特許及び実用新案登録出願」と限定されております。オーストラリアでは、「国内特許出願及び受理官庁をオートストラリアとした国際出願」となっており、PCT出願もアクセスコードを付与する対象となっているようです。日本でも早く受理官庁を日本とするPCT出願に対して、アクセスコードの付与をしてもらいたいものです。 少しWIPOのサービスに脱線しましたが、今後の日本国特許庁の対応を含めDASには、まだまだ注目です。
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